| 『インターネット就職攻略』（池田書店発行） 2000年10月発行 |
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はじめに 「夢なきところにビジョンなし、ビジョンなきところに戦略なし、戦略なきところに計画なし、計画なきところに実行なし、実行なきところに実績なし、実績なきところに繁栄なし」 これは、さる玩具の外資系日本企業支社長が、自身の会社経営ポリシーについてインタビューを受けた際に語った言葉である。この言葉の中には、就職活動を行うときに戦略を立てる上で、心がけたい要素がたくさん詰まっていることをお気づきだろうか。 就職活動にはさまざまな局面がある。自己分析から始まって、膨大な企業の中から、業種、職種、会社を選び出す作業。さらに、選び出した企業の研究、エントリー、セミナー、筆記試験、面接……。 このように、半年から1年の間、就職活動は延々と続く大変長丁場な戦いだ。ひとつひとつの小さなジャンプ台を超えた先には「採用」というゴールがあるわけだが、長い戦いの間に、「採用」の2文字がそのまま本当の最終ゴールに摩り替わってしまっている人は、意外に多いようだ。 本書は、超氷河期と言われる現在の就職活動の中で、少しでもその活動を有利に展開するための1ツールとして、パソコンやインターネットを紹介し、その使いこなし方を提案・指南する書籍である。純粋な情報誌ということになるが、敢えて、本文が始まる前のこの箇所で、「ビジョンをしっかり持て！」と言いたい。 「なんのために就職するのか」 「なんのために働くのか」 この質問に対して、「×○会社に就職するため」と答える人は少ないであろう。この答えに相当するところが、あなたの夢、またはビジョンということになる。 会社で働くということはシビアな側面もあり、ときには奇麗事では済まされないこともある。だからこそ、そこに夢やビジョンというひとつの核がなければ、会社員というものは、真実、モラルも節操もそれこそビジョンもなにもないちっぽけな存在になりがちなのである。ゴールを見失いながら、漫然と道を歩き続けていても、そこには迷路が広がっているだけだ。 就職活動を始めるにあたり、もう一度この基本的な問題と対峙してみよう。そしてこの基本コンセプトを長丁場の就職活動中も見失わないように、また、晴れて希望企業に就職できた暁にはさらに見失わないことを願う。 |
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